神社とお寺の参拝方法の違い

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参拝はするものの、なんとなく見よう見まねでお参りしていませんか。神社とお寺の参拝の仕方をご紹介します。

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神社とお寺の違い

●神社とは
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外観の違いでいうと鳥居があるのが神社です。参拝する際に拍手を打ちます。神社は神道に属しており日本の神様が祀られています。その中でも「神宮」の称号のついた建物は格式の高い神社です。日本においては神道の起源は仏教よりも歴史が長く、外国を起源とするお寺とは違い日本だけの宗教とされています。

  • ●お寺とは

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神社とは違い鳥居ではなく山門があります。参拝の際には手を合わせて題目を唱えます。お寺には、僧侶・尼さん・住職などがいて、御本尊として仏様が御安置されています。呼び方が院・庵・坊・大師・寺院など数々ありますが、どれも同じ意味です。神社では参拝時に御神体を拝み見ることが出来ませんが、寺院では御本尊を拝み見て祈りを捧げることが出来ます。

  • ●神社と寺院の宗教的違いとは?

神社は新道の宗教施設で、寺院は仏教の宗教施設です。当然、両者には違いがあります。神社で奉仕するのは「神主」であるのに対し、寺院で奉仕するのは「僧侶」です。僧侶は頭を丸めるのが原則です。

一番の違いは「死に対する考え方」であると言えます。寺院には墓地が付随していますが、寺院にはありません。寺院では死者は穢れの最たるものと考えられているため、境内には不浄なものを持ち込むことを禁じています。

「喪中」と混同されがちな「忌中(きちゅう)」という言葉があります。「忌」とは死を畏れ忌みはばかるという意味の新道の言葉です。

したがって「忌」の期間である「忌中」は故人との関係性にもよりますが、最長で五十日間は神社へのお参りやお祭りへの参加、あるいはお札(ふだ)の取り替えをすることができません。

一方の仏教では輪廻転生(りんねてんしょう)、善悪応報の思想が支配的であり、人は生と死を繰り返すが、生まれ変わる境涯を決めるのは、その人の前世の行いのよしあしで決ると考えられています。そのため釈尊の前世を例にした因果応報の話が説かれました。仏教では「死」とは避けられない生と死の循環であり、一つの相(そう)であるため穢れという考えはありません。(相:仏教用語で「形」や「姿」の意味)

このように新道と仏教では「死に対する考え方」に大きな違いがあります。

神社の参拝の仕方

神社の参拝方法は拝殿で行う「昇殿参拝」と賽銭箱の前で行う「一般参拝」があります。昇殿参拝を略したのが一般参拝です。ここれでは一般参拝について説明します。

  • ●神社の参拝方法
  1. 鳥居をくぐる前に衣服を整えます。本殿に向かって小揖(しょうゆう:十五度くらに軽いお辞儀)してから参道に入ります。
  2. 参道の中央は神様が通るところ(正中:せいちゅう)なので通らず、また向かって右は上位とされているので左に寄って歩きます。
  3. 手水舎で手水をとり、心身を清めてからご神前に進みます。
  4. 軽く会釈をしてから鈴を鳴らし、賽銭箱に賽銭を入れて「二拝二拍手一拝」(「二礼二拍手一礼」ともいいます)の作法で拝礼し、軽く会釈をして退きます。

 

  • ●手水舎とは

手水舎は、鳥居をくぐってすぐのところにある拝礼の前に手を洗い口をすすいで身を清める場所のことで、手を洗うことから、「てみずや」または「ちょうずや」と呼ばれています。かつては神社に参拝する際に、近くを流れる川の水や湧き水で手を清めていました。

※手水舎は「ちょうずしゃ」「てみずや」「てみずしゃ」という読み方もあり、水盤舎(すいばんしゃ)、御水屋(おみずや)とも呼ばれています。
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【手水舎の手順】

  1. まず軽く一礼してから、柄杓(ひしゃく)を右手で持って水を汲み、水を合(柄杓の器の部分)に一杯になるまで入れ左手から清めます。
  2. 柄杓を持ち替えて、右手を清めます。
  3. 再度柄杓を持ち替えたら、左手に水を受けて口をすすぎます。(柄杓に直接口をつけてはいけません)
  4. 最後に柄杓を縦にして、残った水で杓を洗い流して、柄杓を元の位置に戻します。

柄杓の水は汲み直さず、一度に全行程をやると見た目にもきれいです。また、参拝の際にはハンカチを二枚用意しましょう。一枚は普段通り手洗いなどに使い、もう一枚は手水舎で手を清めた際に使うようにすれば清浄さを保つことができます。

本殿に着いたら鈴を鳴らし、お賽銭を納め二拝二拍手一拝で参拝します。
(神社によっては形式が違います)

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  • ●「二拝二拍手一拝」(二礼二拍手一礼)の作法
  1. 神様に敬意を表すために二拝(2回おじぎ)します。
  2. 神様を招くため掌を合わせて二拍手します。このとき、右手は少し下にずらします。
  3. (掌をずらすのは神と人がまだ一体になっていないという意味です。二度手を打つことで神を招き、その後掌を合わせることで神と人が一体となり、神の力を得ることができるのだそうです。)
  4. 神様を送り返す意味で最後に一拝(1回おじぎ)します。

※「礼」は30~45度の角度のお辞儀、「拝」はおよそ90度のお辞儀を意味します。

「二拝二拍手一拝」が参拝作法の基本となっておりますが神社によって異なる場合があります。

ちなみに伊勢神宮の場合は「八拝二拍手一拝」になります。

お寺の参拝の仕方

寺院は僧侶にとっては修行と儀礼の場であり、生活の場でもあります。一般人や在家信者にとっては仏に祈りを捧げ教えを学ぶ場所です。

寺院の入り口に立つ山門をくぐるということは、迷いの世界から悟りの世界への第一歩を踏み出すという意味を持ちます。参拝者は一礼をし心を引き締めて境内に入るようにします。

  • ●寺院の参拝方法
  1. 山門の前で本尊に向かって一揖します。(「揖」とは浅いお辞儀のこと)
  2. 手水舎で身を清めます。(清め方は神社と同様)
  3. 灯明や線香が用意されていれば献灯・献香をします。
  4. 賽銭箱があれば一揖し、お賽銭を入れます。
  5. 鰐口(わにぐち)などの鳴らし物があれば鳴らします。
  6. 胸の前で合掌して祈ります。(手を打ってはいけません)

 

  • ●拍手を打ってはいけない

お寺で絶対にやってはいけないのは拍手を打つことです。神社と寺院をツアーのように参拝して回っているうちに参拝の仕方がごちゃごちゃになっている人がいます。稀にお墓参りでも手を打つ人がいるそうです。お寺では決して手を打たないことをしっかり覚えておきましょう。

  • ●山門の敷居を踏んではいけない

山門の敷居をくぐるときは、敷居を踏まないようにします。敷居を踏むのは、その家の主人の頭を踏みつけるのと同じといい聞かされた世代では無意識に踏まないようにするものですが、そういうことを習わなかった世代の参拝者はうっかりして踏んでしまうこともあるでしょう。山門は寺院と外の世界の境界線です。境界線を踏む行為は無作法にあたるので気をつけます。

  • ●合掌して祈るときの唱え言葉

合掌して祈るときの唱え言葉は、宗派や本尊によって異なります。たとえば、浄土真宗系であれば「南無阿弥陀仏」、日蓮宗系であれば「南無妙法蓮華経」、真言宗系であれば「南無大師遍照金剛」、また密教系の寺院であれば、その真言(各仏教ごとに決っている呪句)を唱えます。両手を胸の前で合わせるのは、仏様と自分が一体になるという意味を持っています。

堂内に入れる場合は本尊を拝み、焼香や読経をして仏様との結縁を大切にしたいものです。それは立派な供養であり、功徳を積むことにもつながります。

昨今の仏像ブームの影響もあり、「仏像を観る」と表現する人も見かけますが、仏像、特に寺院の本尊は信仰の対象です。参拝者は「観る」のではなく、「拝む」という姿勢を忘れてはいけません。

寺院によっては写経や座禅を体験させてもらえるところもあります。あるいは参拝者向けに住職や僧侶が法話をしてくれるところ、祈祷をしてくれるところもあります。これらは仏教を学び実践する良い機会となるでしょう。

神社・寺院の参拝時間はいつがいいか

「お参りは朝の方が望ましい」と言われています。朝日を浴びて清らかな心で参拝できるからです。しかし、現代の生活では誰もが朝にお参りに行くのは難しくなっています。

日の出は神様がいらしたしるしで、日没は神様がお帰りになると考えられています。したがって早朝の参拝が難しいのであれば日没までにお参りするとよいでしょう。

では、日没後にお参りをするのはいけないことなのかというと、そうでもありません。「逢魔が時(おうまがとき:夕方のうす暗くなった時分)」には邪悪なものがよってくるという説もありますが寺院の山門、神社の鳥居には、外の世界と寺院・神社と区切る「結界」の役割があります。そのため、魔物が入ってくるとは考えません。

ただし、人間の悪いのが入ってくるのは防ぎようがないそうで、財布を抜き取る輩が本堂に忍び込んでいることがあるそうです。誰もいないと思ってゆっくり参拝している隙に、参拝者の足元のかばんから、こっそり財布を抜き取るとのこと。人間界の魔物には結界は効かないようなので、夜の参拝をする際には十分にお気をつけください。

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まとめ

  • ●神社は鳥居があります。参拝する際に拍手を打ちます。参拝時に御神体を拝み見ることが出来ません。手水舎で手や口を清めてから参拝します。
  • ●お寺には山門があります。参拝の際には手を合わせて題目を唱えます。御本尊を拝み見て祈りを捧げることが出来ます。

神社とお寺の参拝方法が「どっちがどっち?」にならないように覚えておくといいですね。神社とお寺の違いがわかれば、難しいことではありません。参拝の際は参考にしてください。

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